- エレアノール
「あら 私の足先で触れた石ころが
当たるなんて
あんた 随分と幸運な人間ね」
- 概要
オルティスの王女。愛称はエレア。
いかにも王女然とした、非常に高飛車で刺々しい性格。
彼女はファントム・ザ・ギャレットという使い魔の使役以外の魔法の才能には恵まれていない。
その他、王族として国のために役立つ技能も持ち合わせない。
兄や姉と比較され、彼女は何の役目も任されず、暇を持て余すことが多くなっていた。
ある日、彼女に一つの命が下った。
面倒事の嫌いな彼女だが、ついに自分も何かの役に立てるのかと心の奥底で浮足立つが、その任務は貧民街の視察だった。
王女である私がそんなみすぼらしい場所に行くなんて、と気だるげに赴いた。
しかし、彼女は今日、そこへ行く命が下ったことを心の底から喜んだ。久暁という青年に出会ったのだ。
美しい彼を見初め、自分の側に置いた。
どうせすぐに、いつものように飽きてこの男を捨てることになるだろうと思っていたが……。 - プロフィール
身長:163cm
体重:47kg
年齢:20歳くらい
誕生日:2月11日
血液型:A型(AO)
利き手:右
好きな食べ物:ポリッジ、オムレツ、チーズケーキ、ミルフィーユ、紅茶
苦手な食べ物:肉類全般、生もの
好きなこと:音楽鑑賞
苦手なこと:汚れること、掃除、片付け、力仕事
一人称:私(あたし) - 容貌
とてもさらさらとして指通りが良く、細く淡い金色の美しい髪が特徴。
その髪をツインテールとして結い、毛先に大きなカールを付けている。
この髪型のセットは、使い魔ファントムの一種に行わせている。
久暁が来てからは、彼にセットをさせるようになった。
肌は白くすべすべとしており、美しい髪ととてもよく馴染んで見える。
きょうだい同様に澄んだ青い瞳をしており、瞳の面積は小さく、目つきはとても鋭い。
眉毛の幅が短めで、不機嫌であることが多くつり眉になっていることが多い。 - 人柄
高圧的で気が強く、他者を寄せ付けない性格。
誰に対しても人当たりの良い姉、イルミナージュと対照的に、ある意味王女らしい王女である。
姉と同じように、見目麗しい男性を好む。
しかし、彼女の飽き性なところと刺々しい性格のせいで、何人もの婚約者と恋人が、彼女によって捨てられてきた。
また、飽きることなくそれなりに上手くやっていた男でも、姉によって何人も奪われてきたりした。
このように、兄たちに対する劣等感ももちろんあるが、イルミナージュへの劣等感を最も強く抱いている。
とはいえ、一般国民と比べてしまえば、学問、文化芸術、魔法の広い分野において十分に優秀な人間である。 - 好きな食べ物
ポリッジ(オートミールと牛乳で作ったおかゆ)をよく主食に食べている。
味付けが薄く、感触も少ないものが好きなようである。
オムレツも、味付けはなく卵のみで作ったものが美味しいらしい。
チーズケーキ、ミルフィーユも甘味が控えめで淡白なものを好む。
紅茶が好きで、よくファントムに淹れさせて飲んでいる。
ストレート、ミルク、レモン、どんな味付けでも好んで飲む。
久暁が来てからは、久暁にも淹れさせている。
「悔しいけど、ものすごく上手。あんた、一体どこで学んだっていうのよ」
ちなみに、エレアノールは、食べること自体あまり興味が無いようである。 - 苦手な食べ物
脂っこいもの、生臭いものが苦手。
油の多いものを食べると、すぐに胃がもたれてしまうらしい。
幼い頃、肉料理は兄のアリステッドに食べてもらっていた。 - 好きなこと
音楽鑑賞が好き。
人間が演奏するものを聴くことができるのが一番だと思っているらしく、コンサートがあれば積極的に出向いている。
人間による生演奏を聴くことができない場合は、録音されたものや、ファントムたちに楽器を演奏させたりして楽しんでいる。
エレアノール自身も楽器に堪能だが、自分で演奏して楽しむことはあまりしないようである。 - 苦手なこと
汚れること全般を嫌い、掃除ももちろん嫌い。
でも部屋が汚いのは許せないので、しきりに使用人、またはファントムたちに部屋を綺麗に掃除させ、物の片付けもさせている。
とても細身で、外見通り筋力に優れず力仕事が苦手。
ただ、筋力の弱さ以外の身体能力は優れており、適当に走っても足は速く、適当に跳んでも高く跳べる。 - 魔法、武器について
ファントム・ザ・ギャレットという使い魔を使役することを得意とする。
エレアノールの場合は、これしか十分にできないという方が正しい。
ファントムは、オルティス王族の血筋の者だけが使役可能である、亡霊のような特別な魔物である。
この魔物には死の概念がなく、魔物のように使い捨てにならず、大量に呼び出すことができる魔物である。
エレアノールの使役するファントムは、人間の男女のような形状、小さな動物のような形状をしている。
どことなく個々に意思のあるような動きを取り、エレアノールもそれを理解した上で彼らを操作する。
小さく丸い、兎のような耳のあるファントムが彼女のお気に入りのようで、しもべとして頻繁に呼び出し、側に浮遊させている。
イルミナージュと似たようなタクト状の杖を扱い、彼女も指揮するように彼らを操る。 - 人間関係
- レスティア
エレアノールが見初め、付き人とした久暁にとって、最も大切な存在。
彼に愛する少女がいることなんて、そんなことどうでもいい、初めはそう思っていたのだが……。
- 久暁
エレアノールが見初めた青年。
今までの連中と変わらず、自分の満足するまで弄んだら、捨てればいいと思っていたのだが……。
- アリステッド
エレアノールの二人目のの兄。
なぜか「兄貴」と呼んでいる。
彼女にとってのこの「兄貴」とは、頼れる男という意味ではないらしい。
エレアノールがこの兄を苦手だと思ったことは一度もないけれど、昔から過剰に構ってくるので、正直ちょっと鬱陶しいとは思っている。
- イルミナージュ
エレアノールの姉。
彼女が強くコンプレックスを抱く対象。
イルミナージュに悪気があるのかないのかはよくわからないが、婚約者や恋人を奪われたりしている。
さらに、そんなことをしておきながら、イルミナージュからは積極的にエレアノールを可愛がってくるところが、どうにも苦手らしい。
- ヴィルフリート
エレアノールの一人目の兄。
10歳以上年齢が離れており、きょうだいでありながらあまり彼のことを知らない様子。
とはいえ、仲が悪いということは決してない。
エレアノールもヴィルフリートに対し、敬遠する様子は見せていない。